美しい布を織る 本日最終日 |
笹山さんが中野さんへのインタビューをまとめた『新かたちノート』の中に、織り手の姿勢について書かれてありました。
僕は以前から、上手な織り手は姿勢がよくて、まっすぐ前を向いているイメージがあることをなんとなく感じていて、なんでかなと思っていたのですが、機織りを経験してその理由がわかったような気がしました。そうでなければ機を織れないし、布というものはそういうものだと思います。そしてそれが「織物の成り立ち」ということに他なりません。姿勢があまりよくない人が織った布はやはり出来がよくないし、このごろよく見かける「だらしない布」を織っている人は、その生き様も生活態度もあまり上等とは言えない、というのが織り手一般に対する僕の印象です。
『新かたちノート No.3 Jun.2003』笹山央個人編集
またドラッガーの『マネジメント』に次の言葉がありました。この一文に感銘を受けて涙さえ流す人もあるといいます。
学ぶことのできない資質、後天的に獲得できない資質、始めから身につけていなければならない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さである。
エッセンシャル版 『マネジメント』 基本と原則
これらは問いへの答えに通じているように思われました。
(鈴木工務店 畑典子)